大学院について

最終更新日: 2015-05-02

大学院について

入学案内

正式名称 横浜市立大学 大学院生命ナノシステム科学研究科 物質システム科学専攻
入学条件

博士前期課程(修士課程)は8月の第1期入試、あるいは12月の第2期入試で選抜されます。
博士後期課程についても入試が2度あり、そのどちらかで合格することが条件です。

修了条件

博士前期課程(修士課程、2年間)では所定の単位(授業、セミナー、研究)を取得し、定められた学内の発表会にて発表することが必要です。
また、これは私見ですが、原著論文を一編以上執筆すること、国際学会で発表すること、が好ましいと考えています。

研究

大学院では有機合成に関し、先進的な内容の研究を実施します。市販の化合物(試薬)を出発原料とし、複数の反応を経てその構造を少しずつ変化させてゆきます。この多段階合成に、多様性指向型有機合成法を組み合わせることにより、多数の創薬シーズ候補化合物を得ます。

2009〜2015年度は、中枢神経系のシナプス受容体に作用する化合物の開発を中心に進めており、創薬有機化学のほとんどのメンバーはこのプロジェクトに携わっています。このプロジェクトはいくつかのテーマに分かれており、ひとつのテーマを一人単独で担当する人もあれば、複数人でひとつのテーマを分担するケースもあります。テーマ選びに際しては、その時の状況や、本人の希望を考慮に入れることにしています。

研究を推進させるためには、戦術となる有機反応についての知識が欠かせません。そこで研究室では毎週2回の勉強会を実施しています。

大枠としては、創薬シーズ化合物群を人工合成し、その生理活性評価を通して、標的タンパク質の生物機能に関する理解を深め、制御しうる化合物の開発へと研究を進めます。修士課程ではこのサイクルを2〜3回行い、得られた成果を国内学会および国際学会にて発表し、さらには修士論文をもとに原著論文の執筆に取り組みます。自立した研究者となるために必要な経験を積むことができます。

修士課程でのこうした研究活動は、トレーニングとしての側面だけではありません。『自らが創出した有機化合物による生命現象の制御』をとおし化学と生物の境界にある特有の知的興奮も感じることができることでしょう。

一般に有機合成化学の研究室は一日のうち研究に費やす時間が長いことが特徴で、それは私たちのラボも同様ですが、溶媒の精製システムの導入やクロマトグラフィーの自動化などにより省力化を進めてきました。今後数年で以上のような状況は変わっていく見込みです。

また、研究室は10名以下の少人数で運営されており、研究の計画、実験から論文執筆に至るまで行き届いた指導が受けられます。

研究が面白いと感じたり、さらに成果を高めたいと思う場合、修士課程のあとの博士後期課程に進学するのも良いと思います。

研究内容の詳細は『研究紹介』のページを参照してください。

学会活動

日本化学会、有機合成化学協会、日本ケミカルバイオロジー学会などが主催する国内の学会、複素環化学討論会や天然有機化合物討論会などに参加・発表しています。

国際学会に参加する機会も多数あります。2014年はAsian Chemical Biology Conference (Singapore)、2015年はPacifichem (Honolulu, USA) にて発表します。

IMG_5750_mod_2(ACBC2014, Singapore)

 

進路

大学院修了後は産業界(製薬、農薬、ファインケミカル、食品、化粧品など)で研究者として活躍しています。研究に携わらず、専門性ある人材として活躍しているケースもあります。

 

留学について

在学中の短期留学、修了後の長期留学、などはキャリアアップのために重要です。共同研究先など国内外の留学について相談に乗ることができます。

また、有機合成化学のさまざまな取り組みについて理解が深まるよう、他大学研究室との交流もさかんに行っています。

  • Facebook
  • Hatena
  • twitter
  • Google+
  • LINE
PAGETOP
Copyright © 横浜市立大学 創薬有機化学 All Rights Reserved.